セカンドライフとこれからの住まいを考える
子育てに追われた日々もひと段落。
定年まであと11年余りとなった50歳前後世代のセカンドライフは、これからが本番です。
日本の平均寿命は男女ともに80歳を超える時代、少なくとも30年先まで見越したライフプランを立てたいところ。
なかでも、今後の住まいのあり方は重要なテーマとなります。
長年暮らした家でも不満や不安はあるものです。
その一方で、具体的なアクションが起こせずに、リフォームして住み続けるべきか、思い切って建て替えるべきか判断に迷い続けている人も少なくないようです。
しかし、時期を逃すと経済的に選択肢が限られてきたり、健康や体力面の不安から家に手を加えること自体が面倒になってきたりすることが考えられます。
まずは、どこに住みたいのか、どんな暮らしを望んでいるのかを自分に問いかけてみましょう。
そして、このまま現在の土地に住み続けるなら、あと何年どのような状態で過ごすのかを夫婦で話し合うことが大切。
親の介護や、将来的に子どもと同居する可能性があるかどうかも、今後の住まいを考えるうえで大事な要素になります。
わが家の現状を知る
もうひとつ確認しておきたいのが、家の現状です。
築年数を経た家では、断熱材が入っていないことも珍しくありません。
居室と廊下に大きな温度差が生じるヒートショックの原因でもあり、高齢になればなるほど健康に重大な影響を及ぼすため対策が必要です。
そのほか、屋根や外壁の劣化、定期的な防蟻処理や床下の湿気対策の有無も家の状態の善し悪しに影響します。
定期的なメンテナンスを行っていないと、思い出の詰まった今の家を維持したいと思っても、内装を少しリフレッシュしたぐらいでは長くは住めないことも。
中途半端なリフォームをして、数年後に再度修繕するようでは経済的にも心理的にも負担が大きくなってしまうため、セカンドライフのリフォーム計画はしっかり立てることが肝心です。
また実際には、リフォームしたくても耐震性の関係で建て替えが適している場合もあります。
逆に、建て替えを考えていても、法律の改正で今より小さな家しか建てられないケースもあるのです。
いずれにしても、家の現状を知ることが先決。
そのための手段として、専門家の住宅診断を受けることをおすすめします。
住宅会社やリフォーム会社、住宅診断を専門に行うホームインスペクション会社などに依頼できます。
自治体によっては耐震の簡易診断サービスや、診断費用の補助制度などがあるので、居住エリアの情報もチェックするとよいでしょう。